犬とカルシウム…この組み合わせって色んなところで目にしますよね。
それもそのはず。なにせ犬は人間の14倍ものカルシウムを必要とする生き物なのです。必然的に不足がちになってしまうので、注意が必要なんですね。
そこで今回は犬とカルシウムについて深く掘り下げて調べてみることにしました。足りないとどんな症状が出るのか?どのくらい摂ればいいのか?など気になる点をまとめています。
犬が必要とするカルシウム量
まず、犬には1日にどのくらいのカルシウムが必要なのか?を知る必要があります。人の14倍…と言われてもざっくりし過ぎてピンときませんよね^^;
そこでAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準をチェック。それによると、割合としては「最低0.6%~最高2.5%」とのこと。…ってこれでも分かりにくい!
やっぱり○kgの子には○mg…というほうが分かりやすいですよね。さらに調べてみました。
すると一般的には「体重1kgあたり100~120mg」が犬の1日のカルシウム必要量であるとのこと。
(※とはいえ必要量には個体差があるのであくまでも目安になります)
- 体重5kgで500~600mg
- 体重10kgで1000~1200mg(1g、1.2g)
犬のカルシウム不足が原因で起こる症状
犬の体にカルシウムが不足するとどんな症状が出るのでしょうか?
俗に血液中のカルシウム濃度がひどく下がっている状態を「低カルシウム血症」と言いますが、これによる症状は以下の通り。
- 意識喪失
- 筋肉の硬直や痙攣(てんかんほどではないのが特徴)
- 呼吸の乱れ
- 食欲低下
- 嘔吐
…などなど。
特に「筋肉の痙攣」が代表的な症状のようです。カルシウムと筋肉…ちょっと意外な感じがしませんか?
「カルシウムと言えば骨!」というイメージですよね。もちろんこれは正しく、なんと体内のカルシウムの98%は骨に蓄えられてるそうです。
しかし、残りの2%は神経細胞、筋肉の収縮、代謝などに関わっているそう。
そこで目に見えて分かりやすい症状が、筋肉の硬直や痙攣ということのようです。
骨が脆くなっているかどうか…は外見からでは判断しづらいですからね。しかしながら、当然「カルシウム不足」の状態が続けば、骨が脆くなり骨折もしやすくなってしまいます。
※低カルシウム血症について
栄養摂取における「カルシウム不足」が原因の1つとしてあげられるのは確かですが、他にも色々と原因はあるようです。
元々罹っていた病気から併発する場合や、体に悪い物質の摂取によるもの…など。
また「出産」が引き金となる場合も多いそう。母乳から子犬にカルシウムを多量に与えることによる母犬のカルシウム不足が原因らしいです。
いかがでしょうか?カルシウムが不足するって結構怖いですよね。
しかしながら、その症状が「はたしてカルシウム不足によるものなのか?」を見極めなくては対策も取れません。
その原因を知るためには、やはり定期的な健康診断が欠かせなくなってきます。カルシウム値をはじめ、他の項目の数値を常に把握するようにしましょう。
カルシウム不足を解消する3つの方法
犬の健康を考えたとき、毎日の食事でカルシウムが不足しないようにすることが大切です。
栄養が計算されているドッグフードの場合はそれほど気にする必要はありませんが(絶対に安心とも言い切れませんが…)、注意したいのは「手作りご飯」の場合です。
栄養バランスは、全て飼い主さんの手に委ねられています。
カルシウム…と言えば、含まれる食材こそたくさんありますが、「十分な量」を含むものはそれほど多くありません。
なので、意識的にカルシウムを含む食材を与えたり、サプリを利用したり…ということが必要になってくるんですね。
そこで、「カルシウム不足を解消する3つの方法」をご紹介。
1、カルシウムが豊富な食材を使う
まずは、基本の「食材からカルシウム」を摂る方法。最も自然で安心度が高い方法とも言えますね。
全ての食材の栄養素を把握するのは大変ですが、「カルシウムが豊富な食材」を覚えるのはそれほど難しいことではないはず。
小難しい計算は不要ですが、「カルシウムが多い食材をなるべく取り入れる」心掛けで、無理なくカルシウム不足を解消することが出来るでしょう。
2、サプリメントを使う
カルシウムが豊富でも、他の栄養素との兼ね合いもあるので(何かが過剰でも不足してもよくない)栄養計算って本当に難しい…。
そこで、手軽に「カルシウム」だけを摂れるのが、サプリメントです。
カルシウムパウダーと言って粉状のものが売っているので、ご飯の仕上げにサッと振り掛けるだけでOK。
「今日のご飯にはカルシウムが少ないかも…」というときに便利です。
3、卵殻カルシウムパウダーを作る
サプリメントは便利だけど、なるべくお金をかけたくない…
そんなあなたには「卵殻カルシウムパウダー」を手作りすることをおすすめします。
どのご家庭でも大活躍!「たまご」の殻があれば出来ます。本来は捨てるところを利用するからとってもエコ。
作り方も簡単ですし、保存も冷蔵庫で1ヶ月程度大丈夫なので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
まとめ
以上、犬とカルシウム不足についてのまとめでした。
カルシウム不足は、主に「手作りご飯」の飼い主さんが悩むところかと思います。
まずは、愛犬にはどのくらいの量が必要なのか?を把握。そしてカルシウムを含む食材をチェック。
時にはサプリも利用して、健康的なご飯を作ってあげて下さい^^