人間にもなじみのある食材、鮭。健康的な朝ごはんには欠かせませんよね。おにぎりに使ってもめちゃ美味しい(^q^)
そんな鮭ですが、結論から言って「犬に与えてもいい食材」です!
では鮭のどんなところがいいのか?わんご飯にぜひ混ぜ込んであげたい理由をご紹介します。
鮭は栄養豊富なお魚だった
あなたは、鮭の栄養についてこれまで気にしたことがあるでしょうか?「美容に良いらしい」ということで注目はされていますが、どんな栄養素が含まれているのかまでは知らない人が多いと思います。
実は鮭には栄養がたっぷりなんです!どんな栄養素が含まれるのかというと…
- 良質なたんぱく質 … 消化吸収が良く、必須アミノ酸をバランスよく含む。
- ビタミンA … 粘膜や皮膚を健やかに保つ。
- ビタミンB2 … 粘膜や皮膚の健康に欠かせない。
- ビタミンB12 … 造血に関わる、貧血予防にいいビタミン。
- ビタミンD … カルシウムの吸収を助ける。
- カルシウム … 丈夫な骨を作るのに欠かせない。
- コラーゲン … 皮にたっぷり。言わずと知れたお肌プルプル成分。
- DHA・EPA(脂肪酸) … 魚油成分。血液サラサラ効果が話題。
- アスタキサンチン … ↓で詳しくご紹介!
鮭と一口に言っても、紅鮭だったり銀鮭だったり、サーモンと呼ばれていたり…じつは種類がいろいろとあります。(よく食べられているのは紅鮭や銀鮭あたり)
そしてその種類によって含まれる栄養素の割合は微妙に違っています。…が、大まかには上記にあげた栄養素が豊富だと覚えておけばいいでしょう。
ここでは鮭の栄養素の中でも特に見逃せない「アスタキサンチン」について書いてみます。
アスタキサンチンの赤いパワーは凄かった!

アスタキサンチン、有名な成分なので「知ってるよ~」という方がほとんどでしょう。
鮭のあの赤い色味の成分が「アスタキサンチン」です。同じ海のお仲間としては、カニやエビなどの甲殻類にも含まれています。(同じくあの赤味成分)
身近なところでは、にんじんに含まれるβカロテンやトマトのリコピンなどと同じカロテノイドの一種となります。
鮭が美容にいいと言われる理由は、このアスタキサンチンと言っていいです。
なぜならアスタキサンチンの抗酸化パワーはほかの成分と比べてもケタ違いに高いから!
体を酸化させてしまうことから、健康と美容の大敵といわれる活性酸素。この活性酸素を消してくれるのが、並外れた抗酸化作用を持つアスタキサンチンなのです。
紫外線から作られる活性酸素に対抗するパワーは…
- ビタミンEの約550倍
- βカロテンの約40倍
- コエンザイムQ10の約1000倍
脂質の酸化を防ぐパワーは…
- ビタミンEの約1000倍
…すごくないですか?1000倍とか言われてもイメージはしにくいですが(笑)でもほかの食材と比べて抜群にすごいのは分かりますよね。
活性酸素はあらゆる病気や老化の原因となる、いわば諸悪の根源。(もちろん生命に必要な働きもあります)その活性酸素を消去してくれるアスタキサンチンに注目が集まっているのも納得です。
体を構成する細胞を包む細胞膜。その膜を作っているのが主に脂質です。この脂質が酸化してしまうと、体全体にダメージを負ってしまうことは想像に難くないですよね?
また脳のおよそ6割は脂質でできているので、こちらも脂質が酸化させられるとかなりやばいわけです。
そこに切り込むのがアスタキサンチンの抗酸化パワー!
体のあらゆる部分の酸化を防ぐことで、脳や目の機能アップ、動脈硬化、脳梗塞、高血圧の予防、がん予防、老化の予防など嬉しい効果がたくさん期待できるんです。
まさに「赤いパワー恐るべし!」といったところ。
鮭の与え方。生?加熱?刺し身はどうなの?

犬への鮭の与え方についてです。
まず、犬に与える鮭は「生鮭オンリー」で。塩が振ってある塩鮭はワンコの体には毒となります。
さて、本題。
鮭は「加熱用」として売られているものは、犬に与える場合も加熱したほうがいいでしょう。
理由は寄生虫などが付いている可能性があるからです。有名なところでは「アニサキス」、ちょっと聞き覚えのないものでは「リケッチア」という細菌が鮭には潜んでいる可能性があります。
これらの菌は加熱することで死滅するので、加熱すればまず問題ありません。(生であげたからといって必ずどうこうなるわけではありませんが)
↑で書いたアスタキサンチンは熱に強いので、その点安心して大丈夫です。
鮭に潜む2つの脅威
アニサキスは、最近テレビでもよく取り上げられることが多くなりましたよね。それは何故か?渡辺直美さんや庄司智春さんなどの有名人の方が、このアニサキスで食中毒を起こしてえらい目にあったらしいからです(;・∀・)
胃痛などかなりキツイみたいですね。その苦しみたるや七転八倒するほどだとか。。再現などを見てゾゾゾッとしてしまいました。
ただこのアニサキスは加熱のほか、-20℃以下で24時間(最低)冷凍でも死滅するようです。
より恐ろしいのは、サケ中毒を引き起こすと言われている「リケッチア細菌」のほうかもしれません。
このリケッチア細菌には3種類あり(ヘルミンテカ、エロコミン、SF agent)、中には死に至るケースも確認されています。
…とはいえ、重い症状が出るのははじめのヘルミンテカ、エロコミンでこの2つは日本のワンコが口にすることは考えにくいそうです。
逆に3番目のSF agentは、2016年と割と最近アメリカで発見されたもので、過去に日本でボラから確認されていることから、今の日本のワンコが口にする可能性は十分考えられます。
でもSF agentだけは症状が軽く済むようで(無症状、軽い発熱やお腹を壊すていど)危険度は「低」といったところです。
いずれも生であったり、加熱が足りない場合のみ発症するそうなので、先に書いたように「加熱して与えればOK」です。
※因みに「リケッチア細菌は冷凍で死滅するのか?」については調べてもよく分からなかったです…。
犬も大好き?サーモンのお刺し身はどうなの?

犬も大好きなお刺身!うちの愛犬は魚が大好きなので、当然お刺身にも目がありません。
さて、そんな生で食べることを前提として売られている「サーモンのお刺身」は、当然生で与えても大丈夫でしょ!
と思いますよね?実はここでも注意が必要です。
なぜなら、先述した「芸能人がアニサキスに~」という事件、お寿司やイクラ丼など、生の魚介類を摂ることで起こったことだからです。当然お刺身も例外ではありません。
実はアニサキスがいる可能性が高いのは、日本産のとれたて新鮮なお刺身のほう。
それもそのはず、外国から輸入されてくるものは、長時間冷凍されているので、たとえアニサキスが付いていても死滅している可能性が高いからです。
芸能人が食べる高級品は危険度が高く、庶民が食べるスーパーに並ぶものは安心度が高い。…なんとも皮肉な話です(´・ω・`)
(とはいえ「よく噛んで食べる」…といったことでもアニサキス対策はできるそうなので、新鮮なものは絶対に危険!というわけではありません)
生で食べるお刺身自体は、加熱による栄養素(たとえば熱に弱いDHAやEPAなど)の破壊などがなくメリットは多いです。
スーパーに売っている解凍ものであれば、まずアニサキスの心配は無いはずなので犬に与えて大丈夫でしょう。
リケッチアについても、人が食べてもOKなお刺身であればほぼ問題は無いはずです。
まとめ
犬と鮭について、豊富な栄養素~注意したいことまで書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
特にアスタキサンチンは「こんなに凄かったのか…!」と改めて調べて思った次第です。これからはもっとご飯に混ぜ混ぜしてあげないとだなぁ。
寄生虫の心配もありますが、遊びに行った川で生の魚を食べちゃった!という場合を除いては、それほど気にすることもないのかなと思います。
お肉が大好きなワンちゃんでも、週に2回ぐらいはお魚を、その中でも赤いパワーみなぎる鮭を取り入れてあげると健康効果がぐっとアップすると思います♪